接骨院・整骨院とは?
1.柔道整復師とは
柔道整復師は、日本の国家資格を持ちケガ(外傷や痛み)を治す専門家です。
整復とは折れた骨や脱臼を元の正しい位置に戻すことをいい、さらに固定や後療など行い患者個人の自然治癒能力を最大限に高め治癒に導く方法を柔道整復術と呼びます。
この技術は日本の武術から派生し、急性損傷を治療する「活法」の一部として発展し、平成14年には世界保健機構(WHO)によって伝統医療として認められ、国内では平成25年に専攻区分として認識され、「柔道整復学」は正式な学問として確立されました。
その歴史は、明治時代から始まり、途中で何度か存続の危機に瀕しましたが、先人たちの団結と努力に加え、柔道整復施術を求める多くの人々に支えられ、この危機を乗り越えました。
柔道整復師になるためには、学校・養成施設にて必要単位数を履修して卒業後、国家試験に合格する必要があります。国家試験の科目には解剖学、生理学、運動学、病理学、衛生学、公衆衛生学、一般臨床医学、外科学、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論、および関連法規などが含まれます。
柔道整復術が伝統医療として継承され、今日まで存続し得たのは、柔道整復師が「患者本位の治療」を続けてきたからに他なりません。
そして、こうした伝統医療を受け継ぎ、患者さんの症状の経過を観察しながら運動機能の早期回復を図る為、患者さん一人ひとりに合わせた治療・リハビリを実践する、柔道整復師は、いわば「オーダーメイドの治療家」なのです。
2.接骨院・整骨院とは
国家資格を取得した(※1)柔道整復師が、実際に施術する施設です。
必要な要件を満たし、保健所の認可を得なければ開業することができません。
接骨院では(※2)外傷が明らかなケガの処置に関し健康保険の適応になり、病院や薬局と同じように自己負担額が軽減されます。
ここが自由診療で施術を行う整体やカイロプラクティックなどの施術所との大な違いと言えます。
また、事故や(※3)労災などの各種保険申請の際にも接骨院・整骨院を利用することができます。
「接骨院・整骨院」と「整体院」では、名称が酷似していることから同じものと考えている人も多いようですが、上述の通り「接骨院・整骨院」には正式な国家資格をもつ柔道整復師がいて治療行為を行う施設となっております。
※1 柔道整復師のページへリンク
※2「外傷性が明らかな」とは、いつ、どこで、どうして負傷したかを施術録に記録してあることをいいます。
※3 認定接骨院の場合
参考URL:
●なるほど!ジョブメドレー編集部 ルーツは「殺法と活法」!? 歴史からひも解く柔道整復師 ─ ジョブメドレー ─ |
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●公益財団法人東京都柔道整復師会 柔道整復とは? |
●公益財団法人日本柔道整復師会 柔道整復師・整骨院・接骨院について |
●学校法人東京柔道整復専門学校 柔道整復師とはどんな資格? |
●愛知県柔道整復師会 柔道整復師とは? |
●Wikipedia 柔道整復師 |
●Wikipedia 接骨院 |
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●森ノ宮医療専門学校 柔道整復師と整体師、いったいどう違うの? |
●なるほど!ジョブメドレー編集部 接骨院・整骨院・整体院・整形外科の違いを解説!「整骨院」名称は今後禁止される? ─ ジョブメドレー ─ |
●公益財団法人東京都柔道整復師会 接骨院・整骨院とは? |
公益社団法人に所属している接骨院の見分け方
接骨院・整骨院とはいっても、公益社団法人に所属して積極的に公益活動をして地域住民に貢献している柔道整復師がいるところと、そうでない個人契約者の接骨院・整骨院とを単純にその名称だけで見分けることは、なかなか難しいことでした。そこで、公益社団法人に所属する柔道整復師のいる接骨院・整骨院を外観からすぐに判断できるように公益社団のブランドを示すため「足のマーク」を作成しました。このマークが安心のマークです。
当会は、平成23年4月22日に東京都より「公益社団法人」に認定されました。
また、平成26年8月1日より正式名称の変更を行いました。これは、国家資格である「柔道整復師」の名称に揃えるという意味から行ったもので、都内で長年使い続けてまいりました「公益社団法人 東京都柔道接骨師会」から「公益社団法人 東京都柔道整復師会」に変更したものです。この度の組織名称の変更に伴う混乱を回避するため、是非ともトレードマークである上記に表示しました「足のマーク」をご確認頂きたいと思います。