接骨院の開業に適した店舗(事業用物件)選び
接骨院の開業における立地選びの重要性
接骨院の開業を成功させるためには、適切な店舗選びが欠かせません。立地によって集客力や経営の安定性が大きく左右されるため、慎重な選定が求められます。
そこで不動産屋を活用して接骨院の開業に最適な店舗を見つけるためのポイントを詳しく解説します。
1)店舗のタイプを決める
まず最初に、店舗をどのようなタイプにするのか方針を考えます。
a.駅前立地型の特徴
駅前の商店街など人が集まる場所に立地する場所で接骨院を開業したい方は、以下の特徴を理解して店舗をつくる必要があります。
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集客力が高い
通勤・通学者が多いため、仕事帰りや学校帰りの患者を取り込みやすい。 -
認知度が上がりやすい
人通りが多く、看板や広告の効果を最大限に活用できる。 -
賃料が高い
駅前は賃料が高く、固定費が増える可能性があるため、十分な資金計画が必要。 -
競争が激しい
他の接骨院や整形外科、整体院が多く、差別化が求められる。
b.郊外立地型の特徴
生活道路や幹線道路など交通量が多く、車での利便性が高い場所で接骨院を開業したい方は、以下の特徴を理解して店舗をつくる必要があります。
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住宅地が近く、リピーターが多い
近隣住民を対象とするため、安定した患者の確保がしやすい。 -
駐車場を確保しやすい
車での来院が可能なため、遠方からの患者も見込める。 -
賃料が比較的安い
駅前よりもコストを抑えた開業が可能で、利益率を高めやすい。 -
集客には工夫が必要
通行人が少ないため、広告や口コミを活用して集客する必要がある。
2)店舗の地域を絞る
上記のタイプを決めて、自分の理想の接骨院を明確にしていき、どの地域に開業したいかを絞っていきましょう。
駅前立地型では、様々な条件から駅を絞っていくとよいでしょう。郊外立地型では、地域や道路で絞るとよいかもしれません。
理想の接骨院に適した物件を探す
どのタイプでの接骨院開業においても、絞った地域内で以下の立地条件を考慮して物件を探すことが重要です。
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ターゲット層の多いエリア
駅前立地型であれば、駅に向かうルートとして多くの人が通る道路であるかを考慮する必要があります。また郊外立地型であれば、店舗前の自動車の交通量が大切です。スポーツに特化した店舗にするなら、スポーツ施設内の接骨院の開業という選択肢もあります。接骨院の特色を活かした店舗の立地を考えると良いでしょう。 -
駅やバス停などのアクセスの良さ
公共交通機関を利用する患者にとって、アクセスしやすい立地は来院の決め手になります。複数路線が最寄り駅にあると利便性は増します。自動車では各方面からアクセスしやすさを考えましょう。東京では高齢者には、乗車無料のシルバーパスが発行されるため、各方面からバスで来院しやすいことは高齢者にとって重要です。患者の来院手段に選択肢が多い店舗立地は、通院のしやすい物件といえます。 -
競合の状況を把握
既存の接骨院が多すぎるエリアでは競争が激しくなります。また施術方針が似ている店舗があるか、広告が強い店舗が周辺にあるかなど、今後の接骨院経営の難しさを判断する材料になるでしょう。接骨院が多くなり、競合が少ない地域を探すことは困難です。開業場所を判断するためには慎重な市場調査が必要です。 -
駐車場の有無
車を利用する患者のために、駐車場を確保できる物件は商圏を広げ、集客力を高めます。人口密度の低い地域では、駐車場を利用できるようにし、広範囲より来院を促します。 -
視認性の高さ
通行量の多い道路に面した物件や、看板を設置しやすい場所は認知度の向上につながります。しかし、屋外看板を設置できるか、路面にA型看板やサイネージを置けるかどうかは、物件ごとに異なります。目立つ位置に看板が設置できるかどうかは、不動産屋を通して貸主に確認する必要があります。
不動産屋を活用して接骨院の開業に適した店舗を探す方法
1. 物件情報の入手ルート
物件情報を最初に手に入れるためには、以下があります。
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レインズ(REINS)
不動産屋が持っている物件情報は「レインズ(REINS)」という国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムに登録する必要があります。「レインズ」は不動産屋で物件情報を共有するので、どこの不動産屋であっても物件を探すことが可能です。 -
不動産情報サイト
不動産情報サイトに掲載するには掲載料を支払います。「優良物件のため早く契約したい(できる)」など様々な理由で掲載料を支払う判断をします。すべての物件情報が掲載されないため、すぐに借り手が見つかる優良物件はサイト上に掲載する前に賃貸契約が成立してしまう物件もあります。 -
地元の不動産屋
おすすめは、開業したい地域の不動産屋に相談することです。人の流れや周辺環境など地域事情に詳しいので、オンラインだけで探すよりも、より満足できる物件が見つかりやすいと思います。ときには、地元の不動産屋にオーナーが相談に行けば、レインズの情報より早く優良物件情報を手に入れることができるかもしれません。
2. 不動産情報サイトの新着情報に登録する
物件情報入手のファーストステップにお勧めが、店舗物件を扱う不動産情報サイトです。自分の条件に合った新着情報がメールに届くように設定できます。「どのような物件条件で探すか曖昧」や「何となく探してみるか」という人は、まずは不動産情報サイトに登録してみましょう。
3. 開業エリアの賃貸相場を調査
接骨院の開業コストを抑えるために、賃貸物件の相場を事前に把握しておきましょう。同じエリアでも、駅からの距離や周辺環境によって価格が異なります。開業希望地域の物件相場を開業前から見ておくことが必要です。
4. 物件の内覧を行い、条件を確認する
実際に条件が固まってきたら、不動産屋に依頼して候補の物件を内覧し、以下のポイントをチェックしましょう。
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店舗の広さ: 施術スペースや待合室の配置を考慮して十分な広さがあるか。
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設備の状態: 内装工事がどの程度必要かどうか、開業時に設置したい給排水や電気設備に適しているか。
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契約条件: 家賃、敷金・礼金、契約期間、更新条件を確認し、必要な支出総額を把握する。
5. 居抜き物件を活用する
接骨院の開業にあたり、内装や設備がそのまま使える「居抜き物件」を選ぶと、初期投資を抑えられます。不動産屋に相談し、居抜き物件の情報を収集しましょう。
逆に「スケルトン物件」は内装が何もない物件です。開業時に内装を行わないといけないので、初期費用がかさみますが、自由に設計できる点ではメリットがあります。退去時は原状回復義務があるので、再度スケルトンにして退去する必要があるので退去費用も考慮にいれる必要があります。
まとめ
接骨院の開業において、適切な店舗の選定は成功の鍵を握ります。不動産屋を活用しながら、ターゲット層に合った立地条件を満たす物件を見つけることが重要です。開業に向けた物件探しを慎重に進め、理想の接骨院を実現させましょう。
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