【改革の歩みー第7話】
「受領委任払いの今後」


 

 皆様、こんにちは。社団法人東京都柔道整復師会会長の工藤鉄男です。

 しばらく暗い話題が続いておりますが、今日は皆さんに明るいニュ-スをお伝えしたいと思います。去る3月5日の参議院予算委員会に於いて、民主党の大島九州男議員から統合医療についての質問の中で「柔道整復師の受領委任は今後どうするのか?」という問い掛けがありました。これに対し、政権交代後の新政府の見解が示された始めての答弁が厚労省の細川副大臣からあり、『柔道整復師の受領委任払いは、国民の利便性の為に創られたもので、今後も堅持して行きたいと思う。』という明確な回答を得られましたことをご報告させていただきます。業界の存続に係わる根幹の部分の確約をとることは、地域で施術を受けられる人達にとっても、また業界そのものにとっても非常に大きなことだと言えます。ただしこれは、業界を代表する社団が、あらためて公益の認定を取得し「三者協定」を継続することが最低条件であることは、ご存じの通りです。そこで「受領委任」を堅持するためのステップとして、3月14日に開催した当会の総会に於いて「定款の変更案」を無事可決できたことは、非常に大きな前進であり、継続性のある制度実現への光が見えて来たと言えます。当会では、引き続き一丸となって公益社団取得に向けて邁進する所存です。

 一方で、昨年11月の行政刷新会議では「柔道整復師の療養費の国庫負担」について討議され、皆さんに大変ご心配をお掛け致しましたが、当会では、すぐにプロジェクトを組み、その内容について社団都柔接が率先して資料収集・分析を行い、8項目の提案をとり纏めることができました。これを利用することで、日整保険部による積極的な折衝が可能となり、4月から行われる料金改訂交渉に向けても大きな柱を構築できたと考えています。また、今回指摘された請求の地域格差や業界内に生じた不公平感を補うためには、調査権や裁定権等の強制力のある全国統一の審査会の創設が絶対的に必要となります。今後は、その「統一審査会」を通過したレセプトだけに「受領委任」を認めるという方向性が不可欠になってくるだろうと考えています。そうなりますと、膨大な量のレセプトを消化できる事務処理能力だけではなく、柔整の業務を十分に理解し、不正や営利優先を見抜ける能力が求められます。以前は、社団会員だけに受領委任が許され、社団自身が自主審査をしていた時代には殆ど不正が起こらなかったという実績と経緯からも、現在の公的審査会と協力をしながら、公益社団法人が中心となって強い統一審査会を創り上げることが、無駄の削除を願う政府や国民、保険者からも望まれていると確信しています。そしてこれは、柔整業界の本来の姿への原点回帰でもあり、業界の自浄作用を隅々にまで行き渡らせることの出来る唯一の方法だと言えます。

 最後に、今回たとえ政権が変わろうとも「患者さんの利便性という社会的な状況や、過去の歴史を踏まえて、療養費の中では、柔整だけに受領委任を使用する特例を認め、今後も堅持する」との見解を、政府から聞き出せた背景には、社団が将来に向けた責任を十分に認識し、ブレることのない強い姿勢で政権政党である民主党への対応を、しっかりと続けている証しでもありますことを、是非ともご理解頂きたいと思います。

 そして、その責任は、トヨタのリコール問題でも明確となった「国民目線」から乖離することなく、そのニーズを常に考え、患者さんの利益を第一に追求して、患者さんから必要とされる柔道整復師であり続けることが、伝統を守り、業界を存続させることに繋がるものと信じています。

 今後とも、当会会員だけでなく、全国の柔道整復師、そして接骨院・整骨院を利用される患者さんのご理解ご協力を賜りたく、よろしくお願い申し上げ、ご挨拶とさせて頂きます。