【改革の歩みー第6話】
「2010年 新年のご挨拶」


 新年あけましておめでとうございます。

 社団法人・東京都柔道整復師会・会長の工藤鉄男です。

 今年一年が皆様にとって実り多き年となるようお祈り申し上げます。

 さて、昨年は長引く不況からの脱出を強く望む国民の意志が、ついに政権交代という劇的な変化を生みました。それによって、様々なルールや取り組み方が見直され、その結果が今後、国民にもたらされることになります。

 昨年末には、過去最高額となる95兆円に膨らんだ来年度予算の圧縮を目指して、『行政刷新会議』による「事業仕分け」が、民間人を入れ、公開で行われたことから、国民からも好印象で受け止められました。

 しかし、その仕分け人が専門的知識に乏しく、財務省主導によって予め用意された資料とシナリオの通りに進められたことから、「一方的、拙速、」等との批判が上がる等、財務官僚主導の結論ありきで少々強引な点も目立ちました。

 とはいえ、仕分けにリストアップされた事業には、医療に関するものも多く、診療報酬や薬価の決定方法、支払基金と国保連の統合等だけでなく、柔整に係わる項目があげられましたことには真摯に対応をせねばならないところであります。当業界に関する部分では、養成校の定員が10年間で約9倍に急増した点について『養成校の新設には、厚生労働省許認可制をも視野に入れた対処が必要だ』との強い意見を受けました。また、柔道整復師の扱う療養費が国民医療費の伸び率を上回った点については『3部位目の受給比率を下げる方向で検討する』との数値目標どおりの判断が示されました。

 当会執行部では、このことに非常に強い危機感をもち、すぐにプロジェクトチ-ムを立ち上げました。そして、何よりも「国民の要望を中心に考える」という視線に立ち、それに応えられるデータ的な裏付けのある業界の主張と、明確な結果を導ける自浄努力の方法についての答申をまとめました。

 しかしながら、今回、指摘され国から求められた「柔整業界への改革」については、一人ひとりの柔道整復師がその重要性を真摯に受け止め、地域住民に対する公益活動の重要性や、業界に関連する規則や療養費についての正しい理解をさらに深め、利己的な視点を捨て、自浄心を持ち、何よりも患者さんを守るという立場から、今後の自らの行動で示さねばなりません。その如何によっては、これまで通りに接骨院で受領委任払いが扱えなくなる可能性があります。それは日本の国民医療における大いなる後退となることは間違いありません。

 政権が交替した今、政権与党である民主党とは、患者さんが安心して施術を受けられる環境を守り、患者さんの求めに応じた施術をする柔道整復師の業界を守るために、真剣に意見交換をし、対応して参りたいと考えて居ります。

 厳しい事をお話しましたが、皆さんのご理解・ご協力をお願い申し上げ、新年の挨拶に代えさせていただきます。