【改革の歩みー第4話】
「新たなルール作り」


こんにちは。社団法人東京都柔道整復師会会長の工藤鉄男です。


 今、世界は、本来、健全な経済活動の補佐役として存在すべき金融システムを市場化し、「金が金を生む」という行き過ぎた利益追求の結果として、過去に例のない世界規模の経済危機を迎えています。

 巻き込まれる形で、国家、地域行政 や 企業が大幅な減収となり、医療保険の負担率、健康保険料の引き上げさえも検討されています。

 また、地域医療の現場でも、医師不足や運営資金が圧迫され病院の閉鎖等が増加し、国民生活の健康不安は益々増大しています。

 そして、我々柔道整復師の業界では、資格者の爆発的な増加に伴う業界の弱体化と 資格者の資質・良識の低下という大きな問題に直面しています。これらは、規制緩和によって養成校が急増し、組織に属さない個人契約という仕組みが許されたことによるものですが、最近では、他業種・異業界の者が、経済界同様に、ただ利を求めるマネーゲームの如く、巨額の投資によって学校を作り、倫理観の欠落した個人契約者を急増させ、雇用し、資金回収を目的とした利益至上主義の接骨院を地域に開業させ続けています。そうした接骨院は、外傷を治せない幼稚な施術技術のまま、誤った方法で保険請求を行い、社会からの信頼を失墜させ、業界の存続までも危うくしています。

 しかし地域住民には、まだ社団会員と個人契約者の違いが認識されていないのが現状です。規制緩和を成功させる為には、ただ規則を無くすのではなく、同時に新たなルール作りが必要です。これまで、社団は地方厚生局・都道府県との間で締結した「協定」のもと、自ら会員の指導を厳しく行って来ましたが、今後はルールを守らない個人契約者に対しても、社団が率先して対応できるような新たなルールを整備し、厳しく監視し、確実なペナルティを科せるシステムを構築したいと考えています。

 そして、我が東京都柔道整復師会は、法や規則を無視して、己の利益のみを追求する悪しき輩が、柔道整復師という我々の大事な資格を利用することをこれ以上放置しておけません。業界を守り、地域医療を守るための改革を、誰かがやってくれるのを待つような、先送りや人任せにせず、当会は誰よりも前に出て、無資格者・個人契約者と社団会員との相違を社会に広く啓蒙し、個人契約者への指導、規制、若しくは明確な差別化を実現させるための積極的な改革を押し進めます。

 そして、今後も地域行政、医療機関や都民との連携を図り、公益活動を重視し、純粋に地域密着型の治療家として、怪我をして困っている人達のための「町のほねつぎ」という立場を中心に据えて、この業界と療養費、受領委任の仕組みを守るため、全力で取り組みます。

 どうか都民の皆様のご理解ご協力をお願い申し上げます。